どうして生えなくなる?医療レーザー脱毛とサロン脱毛の仕組みを解説

サロンやクリニックでの脱毛は、基本的に脱毛機から出る光をパチパチ当てるもの。ただ、なぜ光を当てただけで毛が生えてこなくなるのか不思議じゃないでしょうか?この記事では、ムダ毛が生えてくる仕組みと、医療レーザー脱毛とサロン脱毛(光脱毛)の仕組みを解説します。

脱毛する前に、ムダ毛が生えてくる仕組みを知ろう

脱毛の効果を高めるためには、ムダ毛(体毛)がなぜ生えてくるのか、どういった周期で生えてくるのかなどを知っておくと効果的です。

そこで、脱毛方法の仕組みを解説する前に、からだの仕組みからご説明します。

なぜムダ毛(体毛)は生えてくる?

出典:メアリクリニック

まずはムダ毛(体毛)が生える仕組みについて見ていきましょう。

毛根の組織の中で、毛の成長に関わっているもののなかに「毛母細胞」「毛乳頭」「バルジ領域」があります。

毛が生える仕組み①毛母細胞

毛母細胞は毛根付近で体毛を生成する細胞のこと。抜け落ちた毛を再生し、細胞分裂を繰り返して毛を成長させていきます。

ムダ毛を剃ってもしばらくしたらまた生えてくるのは、表面上の部分を取り除いても、毛穴の中に毛母細胞が残ったままだからです。

毛が生える仕組み②毛乳頭

毛乳頭は毛母細胞が分裂するための栄養を供給する部分です。毛乳頭と毛母細胞は毛細血管で繋がっており、それによって血液から栄養分を毛母細胞に与えます。

毛根の一番奥に位置しており、毛が抜けても毛乳頭が無くなることはありません。

毛が生える仕組み③バルジ領域

バルジ領域は毛を形作るもとの毛包幹細胞(発毛因子)を蓄えている場所です。毛根よりも表皮に近い位置にあり、毛包幹細胞が毛穴の奥の毛乳頭に移動することで毛母細胞になります。

毛乳頭と同様に、バルジ領域も毛の成長に重要な役割を果たしている組織なので、脱毛の時にきちんと処理しなければいけません。

脱毛前に知っておくべき仕組み「毛周期」

ムダ毛(体毛)の仕組みと並んで、脱毛前に知っておくべきなのが「毛周期」です。

毛周期とは、毛が抜けてから新しい毛が生えるまでのサイクルのこと。私たちの体毛は、新しく生えてきたものが伸びて、しばらくすると抜けてまた生える、ということを繰り返しています。

毛周期には大きく分けて成長期・退行期・休止期の3つの段階があります。

毛周期①成長期

成長期は生えてきた毛が成長していく時期です。毛母細胞が栄養を吸収して細胞分裂を繰り返すことで毛が成長し、皮膚の表面に毛が現れます。

この時期は最も成長が盛んで、皮膚の表面上に出てからもどんどん伸び続けます。しかし、毛はどこまでも伸び続けるわけではなく、やがて退行期へと移っていきます。

毛周期②退行期

退行期は毛が抜け落ちる準備の期間です。毛母細胞の細胞分裂が弱まり、毛母細胞と、栄養分を送り込んでいた毛乳頭が離れていきます。

次第に毛の成長は止まり始め、毛根は表皮の方に少しずつ押し出されていきます。

毛周期③休止期

退行期を経て毛は抜け落ち、次の毛が生えるための準備期間に入ります。休止になると毛乳頭は活動を休止し毛は生えてきません。

毛が抜けてからしばらくすると、バルジ領域にあった毛包幹細胞が毛穴の奥に下りてきて、新たな毛母細胞が作られます。こうしてまた成長期へと繰り返していきます。

毛周期について詳しく知りたい場合は、以下の記事もチェックしてみてください。

脱毛が1回で終わらないのは、発毛の仕組みにあった

いよいよ脱毛の仕組みについて説明していきますが、まず大前提として知っておいていただきたいのが、「医療脱毛とサロン脱毛は、ともに1回だけでは終わらない」ということ。

これは先ほど紹介した「毛周期」が関係しています。

脱毛で用いる光やレーザーというのはムダ毛の黒いメラニン色素に反応します。メラニン色素が濃くなると効率よく脱毛でき、最適な時期は「成長期」の毛です。

反対に、メラニン色素が薄くなっている退行期や休止期の毛にはあまり効果がありません。成長期の毛は全体の20~30%ほどと言われているため、1度の照射で有効なのはその割合しかないことになります。

このため、すべての毛を脱毛するには、一定期間を空けて毛の成長を待ち、何度も照射しなければならないのです。

脱毛の仕組み〜クリニックでの医療レーザー脱毛

男性医師 説明

一般的な脱毛方法は医療レーザー脱毛とサロン脱毛(光脱毛)の2種類です。

まずは医療レーザー脱毛の仕組みについて解説していきます。

医療脱毛は、レーザーで毛根の組織を破壊する

医療脱毛では強力な光(レーザー)を使用します。毛が生えなくなるプロセスは以下のとおり。

①脱毛する時には事前にシェービングしておくのが基本です。ムダ毛を剃ると毛穴の中の部分は残ったままなので、その部分のメラニン色素にレーザーが反応します。

②レーザーがメラニン色素に反応すると熱が発生します。この熱で毛根の組織を破壊します。一度破壊された組織は再生しないので、新たに毛は生まれません。

③毛根が破壊されると、毛穴の中に残っていた部分は根っこを失い、1~2週間したら自然と抜け落ちます。

さらに、医療脱毛のなかには大きく3種類のレーザーがあり、それぞれ仕組みが異なります。

医療脱毛で使われる代表的なレーザー①アレキサンドライトレーザー

現在多くのクリニックで採用されている方式です。波長の長いレーザーを当て、毛母細胞を破壊します。

太くて濃い脱毛にも有効で、毛が抜け落ちるまでの期間が短めです。また、レーザーを当てながら冷却できるので、ジェルを塗らなくても脱毛が可能です。

さらに、肌のコラーゲン生成を促進するため美肌効果も期待できます。

医療脱毛で使われる代表的なレーザー②ダイオードレーザー

アレキサンドライトレーザーと並んで多く採用されています。こちらは波長の短いレーザーで毛母細胞を破壊します。

ダイオードレーザーは痛みが少なく、産毛にも高い効果があります。しかし、毛が抜け落ちるまで時間がかかることや、美肌効果は期待できないのがデメリット。

医療脱毛で使われる代表的なレーザー③ヤグレーザー

アレキサンドライトレーザーよりも波長が長いのがヤグレーザー。皮膚の奥までレーザーの効果が及ぶので、剛毛にも効果があります。

また、肌が黒くても問題なく照射でき、優れた美肌効果を備えています。ただし、効果が高い分痛みが強いため、3種類の中では最も扱っているクリニックが少ないです。

脱毛の仕組み〜サロンでの光脱毛(フラッシュ脱毛)

エステサロンでできるのが光脱毛(フラッシュ脱毛)です。医療脱毛は医療機関しか扱えないのに対し、こちらはエステサロンで採用されています。

脱毛のメカニズムは医療脱毛とほとんど同じですが、光の出力が医療脱毛よりも弱いため、毛乳頭を完全に破壊するまでは至らず、永久脱毛効果は期待できません。

ただ値段が安く、痛みも少ないというメリットもある光脱毛(フラッシュ脱毛)には、IPL脱毛、SSC脱毛、SHR脱毛と、新しく開発されたハイパースキン脱毛の4種類があります。

サロンで使われている光脱毛①IPL脱毛

IPL脱毛は光の熱を毛根に作用させることで、毛の成長を抑制する方式。大体70℃前後まで熱くなるため、火傷防止にジェルを使用して肌を保護した状態で使用されます。

痛みは多少ありますが、即効性が高く、確実な効果があるため多くのサロンで採用されています。

サロンで使われている光脱毛②SSC脱毛

SSC脱毛は、光とジェルの相乗効果によって毛根に作用させる方式です。このジェルには毛が成長するのを抑える役割があり、ジェルを溶かしながら成分を毛穴に浸透させます。

産毛に高い効果がありますが、毛が抜け落ちるまでには時間がかかります。

サロンで使われている光脱毛③SHR脱毛

SHR脱毛は「蓄熱式脱毛」とも呼ばれ、弱い光を連続して使用して少しずつ効果を与えていく方式です。毛根よりも表面に近い「毛包」に、弱いエネルギーを広く蓄積させ、新たに毛が生まれる働きを抑えます。

発生する熱の温度がそこまで高くないので、肌への負担が少なく、痛みも少ないです。加えて、ムダ毛のメラニン色素に反応させるわけではないので、日焼け肌の人でも脱毛できます。

サロンで使われている光脱毛④ハイパースキン脱毛

ハイパースキン脱毛は、バルジ領域の毛包幹細胞にアプローチして毛が再生するのを止める方式です。

照射温度が体温と同じぐらいなので、肌への負担も痛みもかなり軽減できます。産毛を処理することも可能で、SHR脱毛と同様にホクロや日焼けのある肌でも問題なく照射できます。

脱毛の仕組みを理解して、納得できるお店選びをしよう

発毛の仕組みとともに、脱毛の仕組みを様々な方法ごとに紹介してきました。これらの方法のうち、どれを採用しているかはお店によって違います。

今回ご紹介した脱毛の仕組みを参考に、どの方法が自分に適しているかを考えてお店を選んでいきましょう。